周日 11 12月 2005
12月5日
Posted by yanmin under 天声人语
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滋賀県に住む山本まゆみさん(27)は、スーパーで買い物用のカートを回収するのが主な仕事である。一日中、1階から4階まで歩きまわる。回収箱にたまった牛乳パックやトレーの整理もする。夏は汗だくになり、冬は手がかじかむ。
山本さんは知的障害がある。工場で働いた後、あこがれていたスーパーの求人に応募した。7年前のことだ。最初は、「いらっしゃいませ」や「ありがとうございました」をなかなか言えなかった。いまでは、お客さんから「よくがんばっているね」と声をかけられる。
そうした日々をつづった「私のまわりの人達」が、内閣府で募集した障害者週間の作文の高校生?一般市民部門で最優秀賞に選ばれた。そこでは、「お店で仕事をする事がとても楽しいのです」と書かれている。
作文には、同じ障害のある男の子が登場する。エレベーターに興味があるらしく、週末にはいつもスーパーのエレベーターの前で遊んでいる。「私は、心の中で『いつまでもここであそんでいていいよ』といいたくなります」。そう書いたが、最近、姿が見えず、心配でたまらない。
山本さんは、どんなことにも積極的だ。月に2回、男女混成の障害者のサッカーチームで練習する。夏には、障害児のサマースクールにボランティアとして参加した。
あす、東京で、表彰式が開かれる。山本さんは、最優秀賞の小学生、中学生とともに、自作を朗読する。「今私に悲しい事は、なにもありません。楽しいことがいっぱいあるからです」。そんな元気な声が会場に響くはずだ。
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