最近の言葉から。「ジャンケンから、日本社会が見えてきます」とウィーン大日本学科のセップ?リンハルト教授。ジャンケンの「三すくみの思想」に着目、「相互依存的で、絶対的な勝者や敗者をつくらない。平等思想の表れとも考えられます」。大阪府の山片蟠桃(やまがたばんとう)賞を受けた。

 作家で僧侶の玄侑宗(げんゆうそう)久(きゅう)さんはよく逆立ちをする。「元気になるには言語機能を休ませないとだめです。生命体の本質は変化。固定化、つまり言語化できない状態にしなければ……(逆立ちで)あれこれ考えると倒れますから」

 英国放送協会(BBC)に管理強化などの改革の波が寄せている。グレイド経営委員長は「BBCがBBCと認められるために譲れぬ一線がある。BBCの核心は公共の利益であり、政治的、商業的影響から完全に独立しているべきだという一線だ」

 86年刊の『ミカドの肖像』で、西武グループが旧皇族の土地を次々に買収する様を描いた作家?猪瀬直樹さん。「鬼の亡霊に衝(つ)き動かされた歪(ゆが)んだビジネスはいずれ破綻(はたん)が待っている、その思いが筆を走らせた」

 長野でスペシャルオリンピックス開幕。他人との意思疎通が苦手な選手たちの心のケアを5頭の犬が担う。「吃音(きつおん)に苦しんだ子供のころ、飼い犬に救われました。犬は人間を差別しません」と国際セラピードッグ協会代表の大木トオルさん。

 寝台特急「あさかぜ」と「さくら」が終着へ。ブルートレイン乗車歴20年のJR西日本車掌?尾田勝志さん。「よくがんばった、お疲れさんって言って、さすってあげたいね」